柏木ハルコ先生の漫画「いぬ」のネタバレ・感想を紹介します。
女子大生・高木清美と冴えない大学生・中島をめぐるちょっと(かなり)Hなコメディ漫画です。
「いぬ」のネタバレ
ヒロイン・高木清美は、可愛くて、性格も良いのだけれど、めちゃくちゃ天然で、おまけにどうしようもなく性欲が強い女子大生です。
14歳のとき、愛犬のビリーをバター犬として試してみたら、強烈に気持ちが良くて、それからはビリーを手放せませんでした。
ところが、清美が大学生のとき、愛犬ビリーはなくなってしまいます。
バターの摂りすぎで糖尿病になっていたのです・・・。
ビリーがいなくなって、あり余る性欲を抑えられない清美は、身近にある色々なものを「道具」として試します。
シャワー、掃除機、電動マッサージ器、・・・しかし、どれもビリーほどには彼女を満足させてくれません。
そんなある日、同じ大学に通う中島という冴えない男が、清美に告白をしてきました。
超天然の入った彼女、中島にいきなりビリーにしてもらっていたことをお願いします。
「順番が違うぞ――――」と驚く中島ですが、清美の望むままに。
「どうもありがとね、気持ちよくしてくれて・・・」
無邪気にお礼を言う清美に、中島は、
「オレって・・・、何?」
と尋ねます。
すると、清美は
「犬かな――――。」
と答えたのです・・・。
「いぬ」の感想
可愛くて、性格が良くて、でも、超天然で常識が通用せず、おまけに、どうしようもなく性欲が強すぎる女子大生がいたら・・・。
そして、その子を好きになってしまったら・・・。
これは、悲劇ではなくて喜劇になるんですねぇ。
超天然で性欲が強すぎる主人公・清美の行動たるや、頭がおかしいとしか言いようがないくらいハチャメチャなんです。
アキオというイケメンの彼氏に自分の汚いところを舐めさせるのは、彼を汚す行為として嫌がります。
しかし、清美にとって「いぬ」である中島にはおかまいなし、ところかまわず舐めさせようとします。
それは、中島が相手だと、変に気を使うことなく性欲解消に没頭できるからなんですね。
普段は中島のことなど、全然、眼中にないくせに、一旦、Hモードに入ったら、中島に処理してもらいたくなる。
中島にしてみれば、恋心を踏みにじるヒドイ話ですよねぇ。
こんな、どうしようもない女性のことを好きになってしまった中島は、とってもかわいそうなんです・・・。
が、ものすごく滑稽なんです。
(ちなみに、はじめのうちは本当に「いぬ」止まりでしたが、途中から最後までいたすようになるのが救い?でしょうか・笑)
清美と中島をめぐって、いろいろなドタバタが続きます・・・。
清美のおかしな言動が原因でイケメンの彼氏と別れたり、でも、すぐにイケメンの男を好きになったり。
その間も、中島は清美の性欲を満足させる「いぬ」として、しっかりと働かされます。
しかし!そんな中島にも、マジな彼女が出来るのです。
それから、ストーリーは、シビアな面ももちながら紆余曲折を経ていきます・・・。
おわりに
柏木ハルコ先生の著書は、「花園メリーゴーランド」や「鬼虫」のように、社会性の強い漫画が多いですが、この「いぬ」のように、ギャグテイストのコメディもあります。
どちらも、常識から外れた強く色っぽい女性が描かれることが多いのですが、本作もやはり魅力的な(だけど、実際に近くにいたらとても困る)女性が描かれています。
あまり難しく考えずに、おバカなやりとりとエッチなシーンが楽しめる作品ですので、一度、試し読みをしてみてはいかがでしょうか?