こんにちは。
ジワジワ~っとした恐怖が味わえるトラウマ漫画「後遺症ラジオ」。
このコミックス第5巻に「実話怪談」という2つの短編が収録されています。
これらの作品、本当に洒落にならないくらいヤバイのです。
読むと後悔するかもしれませんので、ご注意くださいね。
「後遺症ラジオ」第5巻
「後遺症ラジオ」第5巻の「実話怪談」の背景
「実話怪談」は、「後遺症ラジオ」の作者、中山昌亮先生が、ご自身の実体験を描いた作品です。
先生は「後遺症ラジオ」を執筆中、突然「特発性血小板減少性紫斑病」という難病に冒されました。
これは、特定不能の原因で血小板が破壊され、血が止まらなくなるという難病で、2~3ヶ月の入院を余儀なくされ、その間、執筆を中断されました。
(現在は回復されているご様子で、何よりです・嬉)
先生がこの症状をはじめて自覚したのが、アシスタントにとある話をしているとき。
そして、その話の核心が、先生の病気の原因ではないか?というのが「実話怪談」の背景なのです。
「実話怪談」のネタバレ
「実話怪談」と称している作品は、
- 後遺症ラジオ 実話版
- 後遺症ラジオ 実話版 その前後・・・・・・
の2編あります。
後遺症ラジオ 実話版
「後遺症ラジオ 実話版」で描かれているのは、先生が東京から札幌に引っ越された事務所にまつわることです。
東京に比べて、とても安い家賃に満足されていたのですが、事務所ではいくつかの不思議なことが起きたのです。
例えば、電話の混線。
あるいは、入居者のいない部屋での足音。
あるいは、エントランスの不快な臭い。
電気・水まわりの不具合の頻発。
など。
大家さんとのトラブルをきっかけに引越しを行ったのですが、その際、「クローゼットの中にあるもの」が物理的な異変が起きたとか。
新事務所に引越し後、そんな話をアシスタントにしていたところ、中山先生は自分の身体の異変に気付いたのです。
後日談として、怪談蒐集家やアシスタントの話が描かれています。
そして、先生は、異変の原因は「クローゼットの中にあるもの」ではないか・・・?と考えられたのです。
後遺症ラジオ 実話版 その前後
前編である「後遺症ラジオ 実話版」が雑誌に掲載された前後に、中山先生の周りでさまざまな出来事が起きたため、無視することができずに描かれたのが、
「 ~ その前後・・・・・・」
です。
まずは、「後遺症ラジオ 実話版」に関する不思議な出来事として、
ご自身のエピソードを語るイベントに際して全ての時計に不具合が生じたこと
怪談蒐集家の周りでラップ現象が起きたこと
友人・知人が病気やケガをされたこと
などが描かれています。
そして、話は本論、旧事務所で起きた具体的な出来事に移って行きます。
ここでのキーポイントは、事務所で黒いものが目撃されたことと、それに関係したアシスタントが突然来なくなったり体調を壊した、というもの。
それらは、もしかしたら「クローゼットの中にあるもの」に関わりがあるのかもしれないのです・・・。
おわりに
「後遺症ラジオ 実話版」2編は、中山先生がご自身で経験されたことを、淡々と描かれています。
特に誇張することもなければ、原因(=結論)を断定することもなく、ただただ、淡々と描かれているのです。
なのに・・・、読んでいて感じる恐怖感は、ハンパではありません。
そして、読む進めることで、もしかしたら自分の身にも何かが・・・、ついつい、こう考えてしまうヤバイお話なのです。
「後遺症ラジオ 実話版」、私は本編以上の恐怖を感じました。
本当に怖い漫画が読みたいという方以外、この話には手を出さないほうがよいと思います。
*試し読みだけでも、かなり怖いのでお気を付けください。
<関連記事>