「ウツボラ」の感想。一度読んだくらいでは理解できないサイコ・サスペンス

今回は中村明日美子先生の漫画「ウツボラ」のご紹介です。

難解だけどはまってしまう不思議な漫画、2巻完結です。

ウツボラ

「ウツボラ」の感想

「ウツボラ」は、ジャンル分けをするとサイコ・サスペンスと呼べるものなんですが、私にとっては、かなりやっかいな代物でした。

というのも、この「ウツボラ」は、多くの謎を残したまま終わってしまい、はっきりとした結論が出されていないからなのです。

作者から、

「読者さん、どうぞ、好きなように解釈してくださって結構ですよ」

と突き放されたような・・・。

初めて読んだときは、絵の美しさとともに(表紙はパッと見、ホラーっぽいですが全然そんなことないですよ)、独特の耽美的な描写や、意味ありげなセリフなどなど、作品の持つ世界観にすごく引きつけられながら、一気読みしました。

ですが、読み終わったとき

「で、結局、何だったの?」

というよく分からない状態になってしまったのです。

時間を置いて、二度・三度と読み返すうちに、話の流れ(因果関係)が理解できたり、物語のいたるところにヒントが隠されていることに気付いていきました。

ただ、完全にスッキリしたわけではありませんし、自分自身の理解や解釈が、他の読者の方と同じかどうかわかりませんが・・・。

ということで、「ウツボラ」は、かなりモヤモヤ感が残る漫画なんですね。

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「ウツボラ」のポイント【一部ネタバレあり】

「ウツボラ」という漫画のポイントを簡単に書くと、

  • ビルから身投げをした若い女性「藤乃朱」
  • 唯一の所持品である携帯電話には「三木桜」と「溝呂木」の2人の履歴だけが残っていた
  • 「三木桜」は、「藤乃朱」に瓜二つの双子の妹
  • 「溝呂木」は、耽美的な小説家で、「藤乃朱」が書いた小説「ウツボラ」を盗作していた
  • 溝呂木が連載している「三木桜」はこの秘密を知り、溝呂木に体の関係を迫る(女性から男性に迫るのです)

となります。ここに、

  • 「秋山富士子」という溝呂木ファンの女子大生の存在
  • 「ウツボラ」という小説が同時に2ヶ所に投稿されていたこと

が絡まってきます。

そして、最大の謎は

  • 藤乃朱はなぜ、身を投げたのか
  • 三木桜の目的は、何だったのか

の2点となります。

ここに記したポイントを読んでも、何が何だか良くわからないですが(笑)、「ウツボラ」は、何度か読んで、出てくる人の考えや行動、その結果を追いかけていくと、「あぁ、そういうことだったのか」と分かってくるそんな作品なのです。

なので、ミステリーなんだけど何度も繰り返し楽しめる「お得な作品」だとも言えるでしょう(笑)。

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